神の手は滲むピンク



ケニーは自分が欲しいものを昔から分かってたんかな。生きるか死ぬか二つに一つの環境で、常に力さえあれば生き抜いていける、絶対的な力さえあればせめて身内だけでも守っていける。それがいつしか力を手に入れた自分に酔って憲兵を殺しながら漠然と地下街を彷徨っていたんじゃないか。ウーリと出会って良くも悪くも生まれ変わって、同時に救済されてしまった。この小さな手に自分の命が握られていたと思い出して畏怖と敬意と愛おしさが入り混じったキスをするケニ(の、妄想)

最近は好きなものをマイペースに描けてるから楽しい。
そんなに見られることもなく、でも見てくれてるひとがいるんだなと感じると嬉しくなるし、今ぐらいがちょうどいい。

昨日、「青い春」を久しぶりに観た。
やっぱりこの映画好きだな〜と。
完成度の高さを改めて感じる。熱量が…すごい。

わたしが昨日号泣したシーンはラスト5分間なんですけど…
異変に気付いた九条が階段を転がりながらも全力で駆け上がって行くシーン、ふたりの子どもの頃の回想が入り、転校してきた九条をドッジボールに誘う青木とのたわいのない会話が泣ける。おそらく輪の外から「見ていた」九条に、人懐っこく話しかけてくれたのが青木で。九条の救いになっていたと知らされるのがもう。絶望の渦中なのにこんなにも鮮やかで美しくて。屋上に辿り着いたときには青木は……

この気持ちのやり場、どうすればええ??
「対等になりたかった
連れて行って欲しかった」
その哀愁に打ちのめされる。

振り向く青木に微笑む九条のワンシーンが最高。かわいい。

中高なんて誰しも黒歴史あると思うけど、誰に語ることでもないし、誰とも共有することの出来ない記憶なんじゃないかな。それでも塞閉された空間に鮮やかな一瞬とか煌めきとか多分あって。そういうものが引き出しからぼろぼろ出てきて号泣してしまった。凶暴でさめざめとしたトーンのなかに製作陣や俳優の熱量が込められていて最高だよ。チバさんを追悼する意味でも物凄く格好良い映画。
また思い出せて良かった。

昨日までのWaveboxありがとうございます😊
ひつじとロウソク連打(!)もそのほかの絵文字も全〜部嬉しかったです!

 

 

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